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生産者がみえる再生可能エネルギー

でんきの生産者(株)さがみこファーム 右:山川勇一郎さん 左:小出竜士さん

さがみこファームで栽培するブルーベリー
全国73カ所の発電所と提携して再生可能エネルギーの共同購入を行なう「生活クラブでんき」。“電気も大切な消費材”だからこそ、さまざまなエネルギー源や発電所がある再エネの中身について知りたい。今回は「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」を行なう電気の産地へ伺い、組合員同士で話しあいながら、今選びたい再エネについて考えてみました。

「生活クラブでんき」は自然エネルギーの電気をつくり、使う仲間を増やしながら、原発のない未来をめざしています。
その想いはさまざまなカタチとなってつながり、広がっています。
生活クラブの提携産地でつくる電気
地域の資源でつくる電気
地元の水や米を使って郷酒をつくってきた、大和川酒造店の佐藤彌右衛門さんが中心となり設立したのが会津電力です。地域の資源による安全で持続可能なエネルギーをめざしています。
生活クラブと縁あってつながり、今では酒造りに「生活クラブでんき」を使っています。
*右写真:大和川酒造店の「純米辛口弥右衛門」

原子力発電に使うウランや、火力発電に使う石炭、石油、天然ガスなどは、すべて海外からの輸入に頼っています。

さまざまな発電方法を取り入れる「エネルギーミックス」をすすめていますが、石炭火力発電も引き続き運用予定です。

再生可能エネルギーの割合を高めていくものの、原発は運用を続ける予定です。

2030年のエネルギーミックス目標の内訳は、再生可能エネルギー発電が36~38%、火力発電が41%、原子力発電が20~22%。
*1 生活クラブでんき:「その他」は、旧一般電気事業者からインバランス(補給)供給を受けた電気と他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものです。なお、「その他」に入る日本卸電力取引所の電気には、火力、水力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。/エネルギー供給構造高度化法に定められた非化石証書を一部利用しています。
*2 日本の電力平均割合:資源エネルギー庁「 電力調査統計」 などよりNPO法人「環境エネルギー政策研究所」が作成( 自然発電含む)
【2025年2月更新】
電源構成はきちんと開示
電源構成の公開は義務化されていないため、公開する企業は少ないままです。生活クラブでは情報公開は大前提です。毎月の明細書に電源構成を記載してお知らせするほか、生活クラブエナジーのウェブサイトでいつでも確認できます。
毎月の電源構成比(生活クラブエナジーのウェブサイトが開きます)
再生可能エネルギーを「つくる」
庄内・遊佐太陽光発電所 FECネットワークを目指して (動画 5分07秒)
生産者がみえる再生可能エネルギー
食べるものを選ぶように、でんきも選びたい

でんきの生産者(株)さがみこファーム 右:山川勇一郎さん 左:小出竜士さん

さがみこファームで栽培するブルーベリー
全国73カ所の発電所と提携して再生可能エネルギーの共同購入を行なう「生活クラブでんき」。“電気も大切な消費材”だからこそ、さまざまなエネルギー源や発電所がある再エネの中身について知りたい。今回は「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」を行なう電気の産地へ伺い、組合員同士で話しあいながら、今選びたい再エネについて考えてみました。
エネルギーと食を同じ土地でつくる

深い自然に囲まれた、神奈川県相模原市青野原地区。1,165 枚の太陽光パネルの下、36種類のブルーベリーやワイン用のぶどうを栽培しています。また、ブルーベリー狩りを楽しむことができる体験農園としても運営し、さがみこファームは、地域にひらかれ、人が集う発電所です。「生活クラブでんき」と、2023年に提携して以降、一部の電気を組合員宅や配送センターに供給してきました。緑と光あふれる土地で、食とともに生産される電気の魅力を感じてください。
1. 農園の果実を味わうフレッシュなスムージーとタルト。
2. キャンプ場も多い相模原市青野原地区。
3. ファームでは養蜂も行なっています。
4. 栽培しているブルーベリーは36 種!
5. 太陽光パネルは地面から2.5m~3.5mの高さに設置。猛暑でもパネルの下は風が通る空間。
6. 収穫体験では多様な甘さや酸味が楽しめます。
7. 2024年に東京、神奈川の生活クラブとともに建設したソーラーシェアリング「SO・LA・MI♪」の竣工式。
食とエネルギーをみんなでつくる未来へ
(株)さがみこファーム/たまエンパワー(株)代表取締役社長 山川勇一郎さん
東日本大震災を機に再生可能エネルギーの発電事業を始めた山川勇一郎さん。相模原市で初めて実現したソーラーシェアリング、(株)さがみこファームの代表です。エネルギーと食の生産、人の交流や地域づくりを発展させながら描いている未来について伺いました。
発電事業者の前に農業者であること
2013年から再エネの事業に携わっています。
数年続けているうちに「再エネをもっと広げたいけれど、山を切り開いて太陽光パネルを増やすことはしたくない…」と考えている時に、ソーラーシェアリングに出会いました。おもしろそうだと思いながらも、当時住んでいた多摩市では農地が少ないので難しくて。相模原出身の工事業者さんと話した時に、相模原は都心からも気軽に行ける距離で農地も多い場所だと知り、今のさがみこファームの構想が始まりました。
ソーラーシェアリングは農地で行なうので当然農業が基本。だから発電事業者の前に農業者であることを大事にし、地主さんや地域に理解してもらえるように真面目に取り組んできました。作物のブルーベリーは、ある程度日陰で育てられ病虫害に強いので、太陽光パネル下での栽培に適しています。観光農園にしたかったので、みんなで収穫できて相性もよいんです。
エネルギーを実感する場へ
生活クラブと提携して発電所を建設してから、ファーム全体がぐっと発展できていると感じています。組合員の方たちもたくさん来てブルーベリー狩りを楽しんでくれていますよ。ここに来ると、太陽光で発電し、そのパネルの下で作物が育ち、電気が家庭に流れていくような、目に見えないエネルギーの流れを実感できるのではないでしょうか。そんなふうにソーラーシェアリングと観光や教育を掛けあわせて楽しみながら学べる体験の場にするために、発電所を増設して新たに「食とエネルギーのテーマパーク」をつくっている最中です。
ここには「ブルーベリー狩りに行こう!」という理由で来てもらえればいいと思っています。
来て初めて、「なんで太陽光パネルがあるんだろう」とか「再エネってなんだろう?」という興味や気づきにつなげていくことから始めたい。
だから、1人でも多くの方に訪れていただいて色々な体験をしてほしいと思っています。
東日本大震災を機に再生可能エネルギーの発電事業を始めた山川勇一郎さん。相模原市で初めて実現したソーラーシェアリング、(株)さがみこファームの代表です。エネルギーと食の生産、人の交流や地域づくりを発展させながら描いている未来について伺いました。
発電事業者の前に農業者であること
2013年から再エネの事業に携わっています。
数年続けているうちに「再エネをもっと広げたいけれど、山を切り開いて太陽光パネルを増やすことはしたくない…」と考えている時に、ソーラーシェアリングに出会いました。おもしろそうだと思いながらも、当時住んでいた多摩市では農地が少ないので難しくて。相模原出身の工事業者さんと話した時に、相模原は都心からも気軽に行ける距離で農地も多い場所だと知り、今のさがみこファームの構想が始まりました。
ソーラーシェアリングは農地で行なうので当然農業が基本。だから発電事業者の前に農業者であることを大事にし、地主さんや地域に理解してもらえるように真面目に取り組んできました。作物のブルーベリーは、ある程度日陰で育てられ病虫害に強いので、太陽光パネル下での栽培に適しています。観光農園にしたかったので、みんなで収穫できて相性もよいんです。
エネルギーを実感する場へ
生活クラブと提携して発電所を建設してから、ファーム全体がぐっと発展できていると感じています。組合員の方たちもたくさん来てブルーベリー狩りを楽しんでくれていますよ。ここに来ると、太陽光で発電し、そのパネルの下で作物が育ち、電気が家庭に流れていくような、目に見えないエネルギーの流れを実感できるのではないでしょうか。そんなふうにソーラーシェアリングと観光や教育を掛けあわせて楽しみながら学べる体験の場にするために、発電所を増設して新たに「食とエネルギーのテーマパーク」をつくっている最中です。
ここには「ブルーベリー狩りに行こう!」という理由で来てもらえればいいと思っています。
来て初めて、「なんで太陽光パネルがあるんだろう」とか「再エネってなんだろう?」という興味や気づきにつなげていくことから始めたい。
だから、1人でも多くの方に訪れていただいて色々な体験をしてほしいと思っています。
撮影:加瀬健太郎
取材・文:菅原良美(akaoni)
取材・文:菅原良美(akaoni)
電源の9割以上が再生可能エネルギーの発電所から
*1 その他には、旧一般電気事業者からインバランス(補給)供給を受けた電気と他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものについては「その他」の取扱いとしています。なお、「その他」に入る日本卸電力取引所の電気には、火力、水力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。2022年度のCO₂ 排出係数(調整後排出係数)は0. 465です。(単位:kg-CO₂/ kWh)
*2 日本の電力平均割合:資源エネルギー庁「電力調査統計」 などよりNPO法人「環境エネルギー政策研究所」が作成(自然発電含む)
*2 日本の電力平均割合:資源エネルギー庁「電力調査統計」 などよりNPO法人「環境エネルギー政策研究所」が作成(自然発電含む)
★生活クラブOPINION 2025年10月5回「生活クラブでんき」から転載しました。
【2025年12月掲載】
自然エネルギー100%をめざして「でんき」で広がる、想いがつながる
「生活クラブでんき」は自然エネルギーの電気をつくり、使う仲間を増やしながら、原発のない未来をめざしています。
その想いはさまざまなカタチとなってつながり、広がっています。
生活クラブの提携産地でつくる電気
《山形県太陽光》株式会社庄内自然エネルギー発電 庄内・遊佐太陽光発電所
生活クラブと長年の提携関係にある山形県庄内地域に誕生した、大規模な太陽光発電所です。生活クラブと消費材をつくる生産者からの出資と、4億1,000万円をこえる市民ファンドにより建設されました。
一般家庭の年間電気消費量に換算して5,700世帯分の電気を発電します。2019年2月より「生活クラブでんき」に電力を供給しています。
一般家庭の年間電気消費量に換算して5,700世帯分の電気を発電します。2019年2月より「生活クラブでんき」に電力を供給しています。
遊YOU米の産地である遊佐町に建設されました。月光川沿いにあった、昔の砕石工場跡地を利用しています
地域の資源でつくる電気
《福島県太陽光》会津電力株式会社 雄国太陽光発電所
地元の水や米を使って郷酒をつくってきた、大和川酒造店の佐藤彌右衛門さんが中心となり設立したのが会津電力です。地域の資源による安全で持続可能なエネルギーをめざしています。生活クラブと縁あってつながり、今では酒造りに「生活クラブでんき」を使っています。
*右写真:大和川酒造店の「純米辛口弥右衛門」
大和川酒造店の佐藤弥右衛門さん。電気からはじまった提携が、お酒へと広がりました
会津電力株式会社(福島県)との交流会。太陽光パネルの下にワイン用のぶどうを植えます
再生可能エネルギー100%と脱原発をめざしています
気候変動の原因とされる温室効果ガスをほとんど排出しない、再生可能エネルギー100%の電気をめざしています。化石燃料や原発に頼らずに、エネルギーの原料を国内で自給できる太陽光や風力などの発電方法を選択。「生活クラブでんき」を使う仲間を増やすとともに、発電所の建設と各地で電気をつくる生産者との提携をすすめています。電気も食べものと同じように、原料やつくり方がきちんと分かるものを納得して利用したいと考えています。
■エネルギーの原料は身の回りにあるもの
再生可能エネルギー発電に使う原料は、すべて身の回りにあるもの。原料を輸入するためにかけていたコストを国内で循環できるようになり、地域活性につながるしくみがつくれます。
再生可能エネルギー発電に使う原料は、すべて身の回りにあるもの。原料を輸入するためにかけていたコストを国内で循環できるようになり、地域活性につながるしくみがつくれます。

原子力発電に使うウランや、火力発電に使う石炭、石油、天然ガスなどは、すべて海外からの輸入に頼っています。
■CO2排出をゼロに
2030年にはすべての石炭火力発電所を廃止して、発電によるCO₂排出ゼロにしたいと考えています。
2030年にはすべての石炭火力発電所を廃止して、発電によるCO₂排出ゼロにしたいと考えています。

さまざまな発電方法を取り入れる「エネルギーミックス」をすすめていますが、石炭火力発電も引き続き運用予定です。
■原発を即刻廃止し脱原発へ
大きなリスクを抱える原子力発電はすぐにでもストップし、原発のない世界をめざしています。
大きなリスクを抱える原子力発電はすぐにでもストップし、原発のない世界をめざしています。

再生可能エネルギーの割合を高めていくものの、原発は運用を続ける予定です。
■目標は再生可能エネルギー100%
太陽光や風力、小水力、木質バイオマス発電など、環境負荷が少なく、資源が枯渇する心配のないエネルギーを選択しています。
2030年までに再生可能エネルギー100%が目標です。
太陽光や風力、小水力、木質バイオマス発電など、環境負荷が少なく、資源が枯渇する心配のないエネルギーを選択しています。
2030年までに再生可能エネルギー100%が目標です。

2030年のエネルギーミックス目標の内訳は、再生可能エネルギー発電が36~38%、火力発電が41%、原子力発電が20~22%。
全国に広がる「生活クラブでんき」の再生可能エネルギー発電所
再生可能エネルギー100%をめざして生活クラブでんきの発電所を建設中!
生活クラブでんきは、全国にある再生可能エネルギー発電所から電力の供給を受けています。電力の“素”となっているのは、太陽光や風力、小水力、バイオマスなど、環境負荷が少なく、横のネットワークをつくりやすい分散型のエネルギー源です。2030年までに再生可能エネルギー100%にすることを目標に、新たな発電所の建設をすすめています。現在、開発がすすんでいる2つの発電所をご紹介します。
生活クラブでんきは、全国にある再生可能エネルギー発電所から電力の供給を受けています。電力の“素”となっているのは、太陽光や風力、小水力、バイオマスなど、環境負荷が少なく、横のネットワークをつくりやすい分散型のエネルギー源です。2030年までに再生可能エネルギー100%にすることを目標に、新たな発電所の建設をすすめています。現在、開発がすすんでいる2つの発電所をご紹介します。
長野県 野辺山営農型太陽光発電
長野県の八ヶ岳山麓にある野辺山に、営農型の太陽光発電所を建設。野辺山営農ソーラー株式会社がすすめる事業に生活クラブ連合会が参画しています。

ソーラーシェアリング発電所「野辺山営農ソーラー」

畑や田んぼなどの農地に支柱を立て、間隔をあけて太陽光パネルを設置。発電をしながら、パネルの下で農作物を栽培します。
長野県の八ヶ岳山麓にある野辺山に、営農型の太陽光発電所を建設。野辺山営農ソーラー株式会社がすすめる事業に生活クラブ連合会が参画しています。

ソーラーシェアリング発電所「野辺山営農ソーラー」

畑や田んぼなどの農地に支柱を立て、間隔をあけて太陽光パネルを設置。発電をしながら、パネルの下で農作物を栽培します。
北海道 阿寒バイオガス発電
北海道の東部に位置する釧路市阿寒町に、バイオガス発電所を建設。町内の酪農場から出る牛の排せつ物をエネルギー源にするしくみです。生み出された電気と熱は酪農場の施設で利用されるだけでなく、停電をともなう災害時などには近隣の公設避難所や住宅にも送られます。

牛の排せつ物を活用します※イメージ

排せつ物などを微生物の力で発酵させてガス※を発生させます。そのガスを燃焼させて発電機を動かして発電します。
※バイオガス:燃えやすい性質を持つメタンが含まれています
北海道の東部に位置する釧路市阿寒町に、バイオガス発電所を建設。町内の酪農場から出る牛の排せつ物をエネルギー源にするしくみです。生み出された電気と熱は酪農場の施設で利用されるだけでなく、停電をともなう災害時などには近隣の公設避難所や住宅にも送られます。

牛の排せつ物を活用します※イメージ

排せつ物などを微生物の力で発酵させてガス※を発生させます。そのガスを燃焼させて発電機を動かして発電します。
※バイオガス:燃えやすい性質を持つメタンが含まれています
【2025年9月更新】
「生活クラブでんき」は9割以上が再生可能エネルギー
「生活クラブでんき」の92.3%の電力が、再生可能エネルギーの発電所から生活クラブエナジーを通じて届いています。
*1 生活クラブでんき:「その他」は、旧一般電気事業者からインバランス(補給)供給を受けた電気と他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものです。なお、「その他」に入る日本卸電力取引所の電気には、火力、水力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。/エネルギー供給構造高度化法に定められた非化石証書を一部利用しています。
*2 日本の電力平均割合:資源エネルギー庁「 電力調査統計」 などよりNPO法人「環境エネルギー政策研究所」が作成( 自然発電含む)
【2025年2月更新】
電源構成はきちんと開示
電源構成の公開は義務化されていないため、公開する企業は少ないままです。生活クラブでは情報公開は大前提です。毎月の明細書に電源構成を記載してお知らせするほか、生活クラブエナジーのウェブサイトでいつでも確認できます。
毎月の電源構成比(生活クラブエナジーのウェブサイトが開きます)
でんきCONCEPT BOOK
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