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生協の食材宅配【生活クラブ】
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遺伝子組み換え対策

生活クラブは、1997年1月に「遺伝子組み換え作物・食品は取り扱わないことを基本とする」「やむを得ず使用する場合は、情報を公開して取り組む」と決定しました。
そして、提携生産者と協力し、すべての消費材を見直し、遺伝子組み換え食品・飼料・添加物などを取り除くことと、どうしても使用しなくてはいけない場合の独自表示を進めてきました。【2022年8月 更新】

遺伝子組み換え(GM)作物・食品とは



ある特定の性質をつくるために、微生物など他の生物の遺伝子の一部を切り取って、自身の遺伝子に組み込む操作がおこなわれた作物のことです。
生産効率を上げるために開発された新しい技術ですが、その安全性や人や環境への影響は、未だにわからないことが多くあるのです。
 

知らないうちに食べているGM作物

現在、日本で認められているものは、大豆、ナタネ、とうもろこし、じゃがいも、綿、テンサイ、パパイヤ、アルファルファ、カラシナの9作物。
しかし、表示義務は、納豆、豆腐、味噌などの原料に使用された場合など33食品群に限られ、しかも、全体の重量の5%未満であれば表示対象外となり、表示されずに出回っていることが多いのです。
また、家畜の餌にGM作物が与えられていても、食肉への表示は対象外となっているため、私たちは知らないまま多くのGM食品を口にしていることが多いのです。
豆腐(義務表示品目)

表示なしは「遺伝子組み換えではない」を意味する。

サラダ油(任意表示品目)
 

表示無しは実質的に「遺伝組み換え不分別」(つまり混入)または「遺伝子組み換え」を意味する。


 

知らない間に食卓に…
実は身近な遺伝子組み換え作物

この図のトウモロコシは、加工品の原料や飼料に使われる「穀物」です。調理して食べる「野菜」のスイートコーンは含まれません。

「遺伝子組み換えでない」と表示されているのは納豆や豆腐など、ほんの一部の食品だけです。遺伝子組み換え作物は牛肉や豚肉などの飼料としても使われていますが、その場合、生産地までさかのぼって調べるのは困難です。知らない間に食べている可能性がある遺伝子組み換え作物と、私たちの食との関わりについて考えてみませんか。

トウモロコシは多種多様な加工食品に使われています
トウモロコシは、コーンスターチや甘味料など加工食品の原材料として幅広く使われています。その多くは輸入された遺伝子組み換え作物の可能性があります。しかし、原材料表示を見てもわからないことがほとんどです。
コーン油…油など原材料に遺伝子組み換え作物が使われていても、遺伝子組み換え表示されていることはまれです。
ーンスターチ…コーンスターチ(トウモロコシでんぷん)は、いろいろな食品に添加されています。
飼料…輸入トウモロコシの9割以上が遺伝子組み換え作物で、そのうち72%が家畜の飼料として活用されています。
参考:2019年 財務省貿易統計(輸入)畜産物の生産にも遺伝子組み換え作物が…
日本に大量に輸入された遺伝子組み換え作物は、大半が飼料として活用されています。ところが、飼料の情報はパッケージなどに表示されないため、間接的に遺伝子組み換え作物を食べる可能性があります。つまり、畜産物は「隠れた遺伝子組み換え食品」といえます。

 

毎日のことだから安心と安全を第一に考えたい
生活クラブは遺伝子組み換え作物にNO!

生活クラブでは「疑わしいものは使用しない」という考えから、遺伝子組み換え作物・食品は取り扱わないことを基本にしています。
そして、提携生産者と協力し調味料や加工食品の原材料、畜産物の飼料からも遺伝子組み換え作物を取り除いてきました。
消費者の立場から身体や環境のことを考え、食の安心や安全を子どもや孫の世代にもつないでいきます。

 

ココが気になる!遺伝子組み換え作物

いま世界中で栽培されている遺伝子組み換え作物は、「除草剤耐性」と「殺虫性」のどちらか、もしくは両方の機能を持つ品種が主流です。しかし研究開発の歴史はまだ浅く、日本での流通が始まったのが1996年以降。健康や環境の面で十分に検討されているとは言えません。

遺伝子組み換え作物【Genetically Modified Organism=GMO】
●遺伝子組み換え【Genetically Modified=GM】
●非遺伝子組み換え作物=Non-GMO
●遺伝子組み換えでない=Non-GM

■私たちの健康への影響

「除草剤耐性」の遺伝子組み換え作物は、特定の除草剤とセットで使用されます。セットの除草剤を使うと雑草だけが枯れるので、草取りの手間が減らせるというわけです。多くの除草剤には発がん性のリスクを指摘される成分が含まれ、作物や土壌への残留が心配されています。
 

殺虫性を持たせた遺伝子組み換え作物は、食べると害虫が死んでしまうため、殺虫剤を使う必要がありません。人間や動物は虫とは消化の仕組みが違うため、安全性に問題はないと言われていますが、食べ続けたことでの影響などは解明されていないのが現状です。

■周りの環境にも広がる可能性


作物の花粉は風などで運ばれるため、遺伝子組み換え作物がそうでない作物とも交配する可能性があります。緻密なバランスの自然界で、他の作物や生物へどんな影響があるかは分かっていません。

 Check!   わかりにくい日本の表示ルール
 

日本の遺伝子組み換え表示ルールはとても複雑で、消費者に分かりにくいものです。表示義務があるのは、大豆・トウモロコシ・馬鈴薯・てん菜など9種の作物とそれを原料とする加工食品のみ。さらに、醤油や油など組み換えたDNAやそれに由来するタンパク質が検出されないものは表示しなくてよいルールです。また、原材料表示の上位4位以降、もしくは加工食品全体の重量の5%未満の場合も表示義務はありません。

 

ココが気になる!ゲノム編集食品

食品の分野に広がりつつあるゲノム編集技術ですが、まだわからないことも多く、安全性が懸念されています。
表示が義務化されていないことから、「食べたくないのに知らずに食べてしまっていた」ということが起こる可能性があります。

ゲノム編集食品【Genome Edited Food】
特定の遺伝子を人為的に操作し突然変異を起こさせる、ゲノム編集技術を利用して開発された食品のこと。

■ゲノム編集食品ってもう販売されているの?

国内で初めてゲノム編集食品として2020年12月に届け出があった「GABA(ギャバ)高蓄積トマト」は、すでにインターネット上で販売されています(青果・加工品・家庭菜園用栽培キット)。さらに、2021年9月には可食部の厚さが1.2倍の「肉厚マダイ」が、12月には成長速度が1.9倍の「トラフグ」がゲノム編集食品として届け出され、インターネット上で販売されています。

■表示義務がないってホント?

日本では、ゲノム編集技術による改変のうち対象の遺伝子を壊す手法は、自然界で起こる変異と変わらないとされているため、厚生労働省に届出をするだけで市場への流通が認められています。安全性審査がなく、表示の義務もないため、消費者は店頭での判断ができません。また、ゲノム編集食品が遺伝子組み換えでない(Non-GM)と表示されてしまう懸念もあります。
*外部から遺伝子を導入する手法は安全性審査の対象。

■日本で開発が進むゲノム編集食品
 
これらの食品以外にも、毒素のないジャガイモ、ウイルスに感染しにくい豚、収穫量の多いイネ、茶色くならないレタス、養殖しやすいサバなど複数のゲノム編集食品が開発されています。

 Check!  「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」の違い

外から新たな遺伝子を挿入する方法を遺伝子組み換えといい、ゲノム編集は遺伝子に狙いを定め、切断するなどして改変する確度の高い技術です。ゲノム編集では、酵素をハサミとしてDNAを切断し、遺伝子を壊したり、外来遺伝子を導入して変異を起こさせる方法が採られています。
 
※ゲノムとは、「生物の設計図」といわれ、生物の持つ遺伝情報すべてを指します。ゲノム自体はDNA(デオキシリボ核酸)という物質でできており、その一部である遺伝子を対象に行うのが遺伝子組み換えとゲノム編集です。

 

生活クラブは疑わしいものは使用しない!
「 遺伝子組み換え作物」と「ゲノム編集食品」への対策

1996年に日本で流通が始まった遺伝子組み換え作物。生活クラブは1997年に「遺伝子組み換え作物を扱わない」ことを決め、遺伝子組み換えでない作物を確保するために、さまざまな取組みを続けています。ゲノム編集食品についても安全性に懸念があることから、受け入れていません。

遺伝子組み換え作物 すべての消費材で「不使用」を追求しています

生活クラブでは例えば、キャンディに使う「水あめ」にGMトウモロコシが含まれる疑いがあったためサツマイモ由来に切り替えるなど、ひとつひとつの原材料から遺伝子組み換え作物を取り除いてきました。遺伝子組み換え作物が使われる可能性のある消費材1,932品目のうち、1,694品目の対策が終了しています(2021年3月末現在)。さらに、カタログやeくらぶでは視覚的に判断できるように、下のようなマークで表示しています。
※GM要対策=主要原材料では遺伝子組み換え作物は使っていませんが、酸化防止剤(ビタミンEやビタミンC )、香料の抽出に使用されるアルコールなどで、分別されていない原材料を使っています。
◆2021年活動レポート GMナタネの自生調査
GMナタネは輸入して陸揚げされる港の周辺や、製油所に通じる幹線道路沿いを中心に、こぼれ落ちなどが原因で自生しています。2021年はコロナ禍の影響から制約がある中での調査となりましたが、それぞれの地域で工夫して調査を行ない、19都道府県で2020年より70検体多い503検体のナタネを検査しました。その結果、12検体(一次検査の擬陽性を含む)でGMナタネの自生を確認しました。

横浜みなみ生活クラブでの監視活動の様子

2023年4月からの表示制度変更後も分別表示は引き続き行ないます

消費者庁による遺伝子組み換え作物・食品の表示制度の見直しに伴い、2023年4月から「遺伝子組み換えでない(ものを分別)」表示ができるのは、挿入遺伝子が「不検出」の場合のみに限られることになりました。そこで、生活クラブでは、意図せざる混入が「5%未満」の場合は、包材に「GM混入防止管理済」のマークやロゴマークを入れる、「〇〇(原料名)は遺伝子組(み)換えの混入を防ぐため分別」と但し書きを入れることなどで、きちんと分別されていることを示していきます。

遺伝子組み換え作物 牛・豚・鶏の飼料も対策しています

生活クラブでは、牛や豚などの畜産を健康に育てることが食の安心につながると考え、飼料のトウモロコシなども遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別したものを選んでいます。
この希少なNon-GMトウモロコシを安定的に確保するため、組合員の代表が生産地であるアメリカを訪れ、生産に携わる人たちとの交流を図っています。
 


ゲノム編集食品 ゲノム編集された原材料も受け入れません

日本では2019年10月からゲノム編集された食品の届け出制度がスタートしました。国はゲノム編集作物・食品に対して、表示義務を課さなかったので、今後、さまざまなゲノム編集作物が届け出され、自主表示もないまま流通する可能性があります。生活クラブでは2019年6月の通常総会で、ゲノム編集食品を消費材の原材料として受け入れないことを決議しています。2021年は組合員の意思をさらに強く表明するため、種苗法の取り決めを使って「育種における遺伝子操作の有無」を種苗の表示義務項目に追加するよう国に求める署名活動に取り組みました。
 
2019年の「ゲノム編集食品の規制と表示を求める請願活動」にて。組合員の代表が消費者庁の担当者に8万985筆の署名を手渡し、おおぜいの意思を伝えました。

 

遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別したトウモロコシを安定的に確保するために
アメリカの穀物生産者と取り組む独自のプロジェクト

生活クラブでは「生活クラブの消費材10原則」に基づき、“食べ物の遺伝子操作”に反対する立場をとっています。原材料だけでなく、飼料などにおいても遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別したものを使用することを基本としており、畜産の飼料となるトウモロコシにはアメリカ産のNon-GM種子を指定しています。

種子の供給協定の後押しや分別管理でトウモロコシを確保しています

生活クラブでは、牛や豚などの飼料のトウモロコシなども遺伝子組み換えの混入防止が管理されたものを選んでいます。

現在、世界有数の大産地であるアメリカで栽培されているNon-GMトウモロコシは全体の約8%で、そのうち分別されたものは2%ほどに過ぎません。このトウモロコシを安定して入手するため、組合員の代表はこれまで毎年、産地のアメリカを訪問し(2020年と2021年はコロナ禍の影響によりオンライン交流会を開催)、分別生産・流通管理されたトウモロコシの需要を示すとともに、生産性(収量)を高めたNon-GM種子開発の継続についても依頼し続けてきました。現在は、米国の種子会社及び集荷会社が種子の長期供給協定を結び、生活クラブの畜産生産者へ飼料を供給するJA全農などへの供給分として、2026年に生産する分まで確保しています。

トレーサビリティ(生産から消費までの流通経路が把握できること)を確保するため、集荷時と倉庫での保管時、さらに輸出時に1回ずつ合計3回の検査を行ない、しっかりと分別されたものを日本へ届け、牛や豚などに与えています。
 

参考: 2019年 農林水産省 遺伝子組み換え農作物の管理について
トウモロコシは畑で乾燥させてから収穫される
2019年の訪米。組合員の代表4人とトウモロコシ農家、集荷会社のスタッフ
集荷施設に搬入する農家のトラックと保管用倉庫
生活クラブでは、2008年から組合員の代表がアメリカを訪問し、生産現場での点検や生産者との交流を図ってきました。2019年も組合員の代表4人がトウモロコシ農家や集荷会社のスタッフを訪ね、現地での視察を行ないました。


 

遺伝子組み換えから生物多様性を守る

広がる遺伝子組み換え作物から環境を守るために、1992年の地球サミットで、熱帯雨林保護など自然を守り生態系を保護することを目的に、生物多様性条約が採択されました。具体的な規制や数値目標などは議定書で定めることになっています。
カルタヘナ議定書、名古屋・クアラルンプール補足議定書は、遺伝子組み換え作物から生物多様性を守るためのものです。
日本は、それを担保するため「カルタヘナ国内法(正式名称:遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)」を制定しました。しかし、このカルタヘナ国内法は、適用の対象を「日本固有の野生生物のみ」としており、農作物を対象にしていません。

農業環境は食、人の健康に影響を与えるものであり、農作物といえど一旦種子が汚染されてしまえば多大な損害が発生します。
日本は、世界屈指の遺伝子組み換え作物の輸入国であり、環境汚染のリスクに最もさらされています。
生活クラブは、市民団体に参加し、カルタヘナ国内法の改正に向けた活動に取り組んでいます。
生活クラブが参加する市民団体

たねと食とひと@フォーラム

 

 

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